2013年8月25日日曜日

Ubuntu ServerにSoftEther VPN Serverを入れてみる

以前にCentOS環境にSoftEther VPN Serverをインストールする記事を書きましたが、今回はUbuntu ServerにSoftEther VPN Serverを入れてみました。



今回使用した環境は、

・Ubuntu Server 12.04.3
・SoftEther VPN Server Version 1.01 Build 9379

となっております。
今回はUbuntu Serverを最もシンプルな構成でインストールし、この環境でsshのみを有効にした状態にて検証を行っております。

まず、必要なパッケージである、
  • gcc
  • make
  • binutils
  • chkconfig
  • libc-dev
  • zlib1g-dev
  • openssl
  • libreadline-dev
  • libncurses-dev
をインストールします。

 
インストールにはapt-getコマンドを使用し、root権限にて実行します。
 
sudo apt-get install gcc make binutils chkconfig libc-dev zlib1g-dev openssl libreadline-dev libncurses-dev

次に、wgetコマンドでSoftEther VPN Serverのパッケージを取得します。

 
パッケージのURLは、公式ダウンロードサイトから各自取得してください。

ファイルがダウンロードできたら、tarコマンドを使用してパッケージの解凍を行います。

tar zxf softether-vpnserver-(バージョン名).tar.gz

解凍が完了するとvpnserverディレクトリが作成されるので、その中に移動し、makeコマンドを使用してビルドを行います。



ライセンスだとか使用条件などが表示されるので、その都度「1」を押して続行します。
事前に環境の構築が正しく行われていれば、正常に終了するはずです。


makeコマンドの実行が正常に終了したら、生成されたプログラムファイルを配置し、サービスとして実行できるように設定を行います。
ここからはUbuntuのrootアカウントでログインさせないという方針上、CentOSで行った場合と比べて多少作業が増えます。

まず、vpnserverディレクトリを設置場所に移動するため、以下のようにコマンドを実行します。

cd ../
sudo mv vpnserver /usr/local

移動が行われたら、今度はプログラムを実行できるようなパーミッション設定を行うため、vpnserverディレクトリに移動し、設定を行います。
所有ユーザと所有グループを変更する必要があるため、chownコマンドとchgrpコマンドをroot権限で実行する必要が生じます。

chmod 600 *
chmod 700 vpncmd
chmod 700 vpnserver

sudo chown root *
sudo chgrp root *

 
これでプログラムファイルの設置作業は完了となります。
 
最後に、デーモンとして動作するように設定を行います。
デーモンとして動作させるためには、/etc/init.dにスタートアップスクリプトを作成しなくてはならないので、作成を行います。
 以下の内容のスタートアップスクリプトを/etc/init.d/vpnserverとして作成してください。

#!/bin/sh
# chkconfig: 2345 99 01
# description: SoftEther VPN Server
DAEMON=/usr/local/vpnserver/vpnserver
test -x $DAEMON || exit 0
case "$1" in
start)
$DAEMON start
;;
stop)
$DAEMON stop
;;
restart)
$DAEMON stop
sleep 3
$DAEMON start
;;
*)
echo "Usage: $0 {start|stop|restart}"
exit 1
esac
exit 0

作成にはviエディタとかemacsとかcatコマンドとか好きなエディタを使用してください。(本例ではviを使用)
スタートアップスクリプトを作成したら、chmodコマンドで実行権限を与えると同時に、root権限を持たないユーザによって書き換えられないようにします。

sudo chmod 755 vpnserver

これらの作業は必ずroot権限で行う必要がありますので、sudoを使用してください。

 
ここまででインストールは終わりです。

最後に、この手順でインストールした場合のSoftEther VPN Serverの起動方法についてメモしておきます。
  • OSが起動した状態で、SoftEther VPN Serverを起動する: service vpnserver start
  • OSが起動した状態で、SoftEther VPN Serverを停止する: service vpnserver stop
  • OSが起動した状態で、SoftEther VPN Serverを再起動する: service vpnserver restart



ちなみに、バージョン画面はこうなりました。

 

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